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(´д`)

雨の日のおもいで-その3

(つづき)
とりあえず非常階段を上って部屋で待っていた妻に一部始終を説明。
信じられない様子だ。そりゃあそうだ。
とにかく移動しないと流されるからと、また下へ。
何も考えずにキーをさしてひねってみる。
たとえば倒れている人がいたらついゆすってしまうような感覚。
何回か回したところでエンジンがかかった。
アクセルを踏むとじわりじわりと前に進んだ。
ざぶざぶと水の中をかき分けながら進んだ。
一安心したのも束の間、不規則になるエンジン音に焦っていた。
あまり水の溜まってない道路の出口まで
あと十数メートルというところで息絶えるように止まった。
ひざまで水に浸かりながら車のシートに座って放心した。
キーを回してもセルモーターが重たそうに回るだけ。
がっくりしながらマンションへと川を上る。
ざぶざぶざぶ。雨は小降りになっていた。
(またまたつづく)